2011年6月5日日曜日

「明日に向かって歌え!!」を観てきました。

SENDAI座☆プロジェクト復興チャリティー公演「明日に向かって歌え!!」を観に行ってきました。

恥ずかしながらワタクシ、お金を払って観劇したのはこれが人生で初めてなのです。

実はこの日、お昼頃に少し揺れたので、会場であるビルのなんと表現したらいいのか趣のあるたたずまいや、それでいて高層階(8F)に2時間もいることに、正直私は「怖い」という思いを抱えて臨んだのでした。

しかし、いざお芝居が始まるとそんなことすっかり忘れてしまったようで、こんな小さな空間が数秒で物置小屋にもバーにも道にもなることに感服したり、銃声に本気でびくっとなったり、すっかり引き込まれてしまいました。

さて、劇の内容は私みたいなド素人には上手くお伝えできないのが残念なのですが、素人観客なりに思ったこと、感じたことを大きく2つ。

まず、「演じている人を観る」事への衝撃。
例えば出前活動では優しくご高齢の方に接していた上島さんの「この人とお友達になりたくないわあ。」と思わせる悪人っぷり。
同じく出前活動ではしっかりと言葉を選びながら穏やかに話していた澤野さんの作られたやんちゃさ。
事務局ではアンニュく物静かな原西さんの良く通る声や機敏な動き、そして「あー、こんなオバチャンぽい教師いるわあ。」と思わせる仕草。
みなさん本当に化けてしまわれるんですねー。

また、もしも事前にご本人を知らなければ、劇中の作られた人を「その人」として認識してしまうだろうと思うのですが、「その人」を知ってから演じている姿を見ると、作られたキャラクターの中にいい意味で隠しきれない良さ、それは決して演じきれていないという意味ではなく、隠し味で入れたひとかけの昆布のようなこっそり染み出る旨味を感じました。
本来のみなさんが持っているお茶目さ、優しさ、気遣い等々。
もしも10体のロボットが同じ役を演じれば、きっとすべて同じ雰囲気を醸し出すのでしょうが、人が演じれば十人十色の「味」が出る。こういう事も観る者としてはおもしろいなあと思いました。

もうひとつは「意図的に操作される感情」のおもしろさです。
公演中に湧き出た私の感情を羅列すれば、「何で?」、「もどかしい」、「悲しい」、「腹が立つ」、「心配」、「安心」、「おかしい」、「嬉しい」etc。普段過ごす同じ2時間の中では出てこない種類と強さの感情を体験しました。
役者さんの言動に笑う、伝わらない思いにもどかしさを感じる、決意につられて泣きそうになる、などなど、お芝居はフィクションなのに、私の感情は本物なのです。他者の感情を操るなんて、まるで魔法。

お芝居によって見る人の内面を突っつく。そしてそれがハッピーエンドなお話であれば、観た人には嬉しく、満たされた気分が残る。
こういう方法であるくとのみなさんはまちを応援し、こころの栄養や生きる力を届けようとしているのだなあと遅ればせながら知ったのでした。

本日も14時より白鳥ホールで公演されます。
心地よく感情を突っつかれに、みなさんもぜひ会場へ足をお運びいただければと思います。

観劇ド素人による長文、失礼いたしました。


橋本沙織

1 件のコメント:

  1. 橋本さん!再びありがとう!!
    とてーもとてーも、私たちに必要な人です。橋本さん!
    お芝居を楽しんでいただいて、ありがとう!
    心から感謝!!

    そしてそして、
    橋本さんをこんな新境地に誘ってくださった
    「明日に向かって歌え!!」プロダクションのみなさま、
    本当に、お疲れさまです!!

    東京公演12日(日)伺います!

    みなさんにお会いできることを楽しみにしておりますっ!!


    大沢

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