2012年6月29日金曜日

6/17(日) 芸術家のくすり箱 ヘルスケアセミナー vol.7 @芸能花伝舎

アルクトのメルマガにて参加者募集をさせていただいた
芸能花伝舎主催の「芸術家のくすり箱 ヘルスケアセミナー vol.7」
について、参加された横山真さんがレポートを書いて下さいました。
ご自身のブログに書かれた文書を、
ご本人の許可を得て転載させていただきました。
今後セミナーに参加される際の参考にしていただければ幸いです。


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今年で7回目を迎えた『芸術家のくすり箱 ヘルスケアセミナー』。

もはやお馴染み、と言っても大袈裟な話には感じられなくなってきていて、
第一回目からずっと参加し続けてきている自分にとってはとても嬉しく思っております。

そんなこんなで、今年も自分の受けたプログラムについて、
自分なりに感じたことをつらつらと綴りつつレポートしてゆこうかと。


●10:50〜11:15 健康診断

今年は視力がガクンと落ちていて、
右目に至っては初めて1.0を切ってしまった、、、
ただ、ここ2〜3年、検査の時に出た数字(両目ともずっと最高の1.5)と
実際の感覚には随分とズレを感じてきていたので、
いつかそれが数字に表れてくるだろうなということは
薄々感じていたことではあったのだけれども、
やっぱり実際にこうして数値を突きつけられると
少なからずショックは受けてしまうなというのが正直なところ。

しかしまあ、視力と視る力というのは必ずしもイコールで結ばれているものではないので、
数字を妄信し過ぎるのではなく、自らの感覚と、毎回の診断の際の数字の変遷と、
日頃の自らの行動とを振り返り、照らし合わせてみる中で然るべき対策を
探ってみることが大切なのかなと思う。
結局は、日頃の生活の積み重ねによって生まれた変化なのだから、
生活態度から直してゆかない限りは改善など不可能なのだと、
そんな風に思うので。


そして、今回ちょっと気になったことがありまして、
聴力検査の際なのですが、周りの物音が物凄く邪魔で全然集中して臨めませんでした、、、
また、一部の検査の前の説明も少々雑に感じてしまいました、、、

何故なんでしょうか、
これまではこんなことを感じることはほとんどなかったのですれども、、、

ただ、どのような事情があるにせよ、
こういう些細なところでマイナスイメージを持たれてしまうことは
とても勿体ないことでもあるし、
ましてやこのセミナーの目玉プログラムであるのだから、
今一度、そのあり方を見直してみる時期にきているのかもしれないなと、
参加者としての実感としては思いました。

や、もしかしたら自分の時だけたまたまそうだったのかもしれません。
が、初期の頃から参加し続けているからこそ感じる違和感というものもあるし、
そういう一見些細に見えるようなことから
大きく崩れてしまうことというのも結構多いと思います。
なので他の参加者からの意見なども集めて
実際のところがどうであるのかを探りつつ、
小火のうちに何かしらの対策なりは立てておいてほしいなと、
そんなことを自分としては思っております。


●12:00〜 骨密度測定

昨年から数値的にはほとんど変動はなし。
が、変動はないといっても、
元々の数字があまりよろしくないので(一般平均の90%前後)、
自らの不摂生が解消されていないことの証明でもあるともいえるのかも、、、

いつか、ではなく、早速、自らの生活習慣について見直し、
行動してゆかねばなと思います。。。


●13:15〜14:45 歯科医師に聞く芸術家の口腔治療(審美・滑舌について)
≪講師≫猪原 健 先生

講師の猪原先生は、これまでも個別相談でこのセミナーへは関わられていたので、
いつかプログラムとして組まれたらいいなと個人的に思っておりました。

というのも、自分も過去に歯の矯正の経験があり、
歯に関わることでの悩みを少なからず抱えてきた人間ではあるので、
自らの活動を続けてゆく上で"歯"というものとどのようにして
向き合ってゆくべきなのか、探ってみたかったためです。
また、自分が取り組んでいる発声指導にも密接に関わってくる要素だと思っているので、
「歯」というこれまでの自分にはなかったような視点からの考え方へと
繋げてゆけるのではないか、とも考えておりました。

そんな思いがまさに今回こうして実現した訳なのですが、
実際にこの講座を受けてみて面白いなと思ったのは、
かつて言語聴覚士の方のお話を伺った時に聞いた話と通じるなと
感じられる部分がとても多かったことです
(但し重点を置いているポイントは少し違うのだけれども)。

まあ、人の身体を扱うことである以上は重なる部分も多いのは当然のことだし、
なのでさほど不思議なことだとは思わなかったのだけれども、
しかしそれだけに、そういった重なっているポイントについて
よくよく調べてみることはとても重要なことだと思います。

歯科医師から見た芸術家、言語聴覚士から見た芸術家、
その両者にとって、、いや、きっとそれ以外の分野の専門家の方から見た芸術家も
そこに加えてみた上で、何が重なっているのか、重なっていないのか、
というところを探ってみることで、もしかしたら芸術家にとってのヘルスマネジメントとは
一体どういうことなのかが浮かび上がってくるのかもしれません。

今回の講座では、そういったことに気付けたことが
一番の収穫であったなと、そんな風に思いました。


また、歯に起こる問題が年齢によってどのように変遷してゆくのか、
ということや、その予防、或いはケアのためにどのように自らはアクションしてゆけばよいのか、
という点についてを具体的にアドバイスして頂けたのが、とても参考になりました。

まだまだ全然低いであろう芸術家にとっての歯のケアやメンテナンスに対する意識。
これを機に、調べ考え、実際に行動に移してゆくようにして、
少しずつでもいいからその意識を高めてゆけたらなと思っております。
個人としても、業界全体としても。


【備忘録・印象的な言葉】

「スポーツ選手の場合、野球などのように力むことの多い競技の選手であれば
歯にこだわる選手も多いが、それも一部の話で、大抵の競技の選手は
オリンピッククラスであっても一般の人と歯に対する意識に差はなかった」

「トロントの芸術家のための医療センターは、
診療室もリラックスできるような環境であったり、
院内のスタジオもカメラがセットされていてビデオを見ながらフィードバックを
行えるような環境が整っていたりと日本に比べ非常に進んでいるのだが、
しかし、それでも歯科医師部門はない」

「歯科医師はほとんどの場合、芸術家の事情などを分かってはいない。
だからこそ、受診の際には自らの事情と要望はきちんと伝える」

「若い世代(だいたい30歳くらいまで)は抜歯の原因は虫歯中心。
それ以降は歯周病中心。従って、その変化に応じケアも変えてゆく必要がある」

「CMなどで言われている"歯周ポケット"の洗浄だが、
通常の歯磨きではまず不可能」
→「専門家による定期的なメンテナンスが必要」

「歯科医師を選ぶ際には、
歯科衛生士がきちんと担当制になっている歯科医院を選ぶようにする」

「歯科医師も人間なので、度々約束をすっぽかしたりすれば
治療に対する気合の入り方は変わってきてしまう」
→「お互いの信頼関係を築いてゆくことが大切」

「信頼できる歯科医の先生と歯科衛生士さんを"近所"に見つけ、
継続的にメンテナンスを行えるようにすることがとても重要なこと」


●14:45〜16:30 アレクサンダーテクニーク
≪講師≫石坪 佐季子 先生

石坪さんのAT(アレクサンダーテクニーク)レッスンは、
実はちょうど3年前に受けたことがあって、し
かもその時に得たものは、今の自分にとって掛け替えのない財産となっています。
過去に石坪さん以外の方のATレッスンもいくつか受けたことがあるのですが、
自分には石坪さんのやり方考え方が非常にマッチングするような実感を強く持っております。
なので、今回のセミナーでまた参加できるチャンスを得られたことが非常に嬉しく、
この日組まれた全プログラムの中で真っ先に申し込みを決断したのがこの石坪さんによるATでした。

その判断はやはり間違っていなかったようで、
今回もとても収穫の多い、
素敵な時間を送ることができたなと思っております。

今回は基本的に、「ハンズオンワーク」という教師が手を使って生徒の感覚をサポートする、
というワークが中心で、ワーク自体はマンツーマンなので、
一人ひとりのワークの様子を他の参加者が見る、
という構図で順々に行ってゆく、という進行でした。

なので個々人が実際にワークを体験できた時間そのものは短いものでしたが、
しかしそれでも得たものは非常に多かったなという実感があります。
また、以前受けた時とは違った目線で、
つまりワークを受けている人のことを外側から見てその変化を目の当たりにしてゆく、
という時間の過ごし方をできたことは、
それはそれで発見に満ちた貴重な財産となれたと思っております。

なにせ自分にとって石坪さんの言葉は、
まるで乾いた石の上に雨が降ってきた時のように
身体の隅々にまで染み込んでくる感じがしてくるような感覚で、
とても馴染むのです。

特に最初の方で仰っていた、

「ハンズオンワークによって身体が変化したとして、
変わる前が悪かった訳じゃない。
自らの身体のバリエーションが増えただけ」

という言葉は、こういう言い方は不遜かもしれませんが、
指導者としてのあるべき姿を見たような気がしました。
ただ、おそらくああいった言葉が自然に出てくるところが、
石坪さんの中でのAT観であり、指導者観であるのかなと思いますし、
だからこそ、近い考え方を持っている自分も、
何かしら響き合うものを感じるのかもしれません。

今回も実に多くの学びを与えて下さった石坪さんに、心より感謝致します。

それだけに今回の経験を、自らの活動へとどう活かしてゆくのか?

そんなことを考えつつ、それと同時に、
どうにかして石坪さんのレッスンを継続的に受けられるような道筋がないか、
探ってゆこうかなと思ったりもしております。
やはりこういうATのようなレッスンは、
継続的に受けてこそ見えてくるものが沢山あると思うので、
単発で受けて「ああ、楽しかった」で済ませてしまうのはあまりにも勿体ないことだと思うのです。

そもそもこのセミナーそのものの狙いとしても、
このセミナー内で大きな成果を上げることが目的なのではなく、
あくまでもこのセミナーは出会いの場であり、
それによってそれぞれのレッスンの敷居を低くしてゆくことが目的なので、
ちゃんとこれからへと繋げてゆこうとしてゆく姿勢を持つことが重要だと思ってます。

ただ実は、そんなことを考えていた自分へ、
まさかの石坪さん自身からとても嬉しいお話を頂いたので、
このチャンスは逃さぬようしっかり今後に繋げてゆきたいなと、
そんなことを考えている次第です。


■16:45〜18:15 舞台のためのヘルスマネジメント
≪講師≫水村 真由美 先生

昨年のセミナーでも同講座は受けたのだが、
水村先生のお話は具体的な事例を交えてのとても分かり易い内容であるため、
再び受けてみたいなと思い、受講を決めました。
そしてその選択は間違っていなかったと思います。
昨年同様どころか昨年以上に充実した、
時間いっぱいぎりぎりまで使ってとにかく詰め込めるだけ詰め込んだ
とても盛り沢山な内容で、今年も大満足でした。

しかしつくづく思うのは、
ここで語られていることというのは本来ならば身体を資本とする
分野に属する人間であるのならばごくごく当たり前に守られて然るべきことばかりだということ。
にも関わらず、その当たり前のことをしっかり守れているであろう芸術家は
非常に稀な存在であるというのが現実であったりするところに、
この芸術家のヘルスマネジメントの困難さが表れているのだと思います。

しかしだからといって
「現実問題として成立させることは非常に困難であるから仕方ない」
で済ませてしまっていい話ではありません。
水村先生の講座がいいなと思うのは、
ちゃんとそこのところの部分までフォローして
「ではどのような対策が考えられるのか」
という点にまでしっかり言及しているところです。

業界全体に横たわっている問題がなんなのか、
それが変えられるものなのか、
変えられるのだとすればどのようなアクションを起こしてゆくことが必要なのか。
そういったことを考えてゆくこともとても大切なことですが、
しかし、環境を変えてゆくには時間がかかるし、
変わる前に自分の身体が駄目になってしまったらそれこそ元も子もなくなってしまいます。

どんなに環境が整っていない状態であろうとも、
どんなに怪我のリスクが大きな環境での活動を強いられていようとも、
そんな環境下でやる以外に手がない以上はその現実と付き合ってゆかねばなりません。
怪我をしてから「こんな環境のせいで、、、」といくら周囲の環境を呪ったところで
何の解決にもならないのです。
悲しいことだけれども。

環境が恵まれていないことが、
自らの身体を守るための努力を怠っていい理由にはならないのです。
むしろ恵まれてないからこそ、より突き詰めて考えてゆかねばならないはず。

自らの身を守りながら、少しずつ、
周囲の環境も改善させてゆけるようにしてゆくよう働きかけてゆく。
そんな発想が、この日本という国で身体を駆使した芸術活動を続けてゆくにあたっては
とても必要なことなのだろうと思います。

そしてそのためのひとつの手段として、
身体のことに精通した専門家の味方(理解者)を増やしてゆくことが
重要になってくるのではないか、、、そんなことをつくづく思わされた講座でした。


【備忘録・印象的な言葉】

「スポーツ科学の場合は、『オリンピックなどの大きな大会での勝利』
という目標設定が明確に定められるため、
長期的なビジョンでのトレーニングの計画を立てることができる」
「しかし芸術の場合は、評価の基準そのものが明確ではなく、
何を目標として定めるべきかが絞りにくく、
そうなると目先の公演にばかり意識がいってしまうため、
なかなか長期的なビジョンでトレーニングの計画を立てるという発想に至りにくい」

「難しいのは、日本の場合スポーツ経験は一般的だが芸術経験は希少だということ。
従って周囲の理解をすんなりとは得にくい。
如何にして医療関係者やトレーナー等の専門家の味方(理解者)を
増やせるかが芸術家のヘルスマネジメントには重要」

「環境を変えるのはとても難しい。
ならば如何にして自らを壊さずにやれるか。
自分で自分の身体を管理する意識を向上させることが重要」

「ある程度の怪我の要因は予測可能。
その中で変えられる要因は何か、変えられない要因は何か。
そこを明確にしてゆくことで如何にして対応してゆくのかを考えてみる」

「袖に入った時に比べて舞台上では
心拍数が10〜20拍/分の差が見られる(バレエの舞台の場合)」

「スポーツにはシーズンとオフシーズンがあるが、
芸術の場合はその区分けが明確ではない」

「体力の向上は身体の余裕の保証」
「貯金ならぬ貯筋」
→「但し貯金と違うところは、貯筋は継続していないと衰えてゆく」

「抜きで行った稽古でできたことが通しの稽古でもできるとは限らない」
→「通しでも最後までパフォーマンスの質を維持できるための持久力が必要」

「レッスンだけでは持久力は向上しない」
「また、プロの場合は活動を継続的に行ってゆくという意味合いでの持久力も求められる」
「持久力の向上は長期的にしか望めない」

「ストレッチをする際に、自分の得意な部位ばかり伸ばす人が多いが、
自分の苦手な部位のストレッチを重点的に行うことの方が怪我の予防のためには重要」
→「ストレッチはトレーニングなのだという意識を持つ」

「喉が渇いたら、ではなく、喉が渇く前に、水分補給するよう心掛ける」

「積極的休養としてはプールがお薦め」
「筋肉痛は休んで治す」
→「特に跳躍の繰り返しや方向転換、
急ストップなどの動きは筋肉痛の悪化に繋がり易く、筋肉痛時は極力控えるようにする」

「筋トレは効果が出るまでに1ヶ月」
「持久力は3ヶ月」
「急につけた筋肉は、すぐに落ちる」



今年のセミナーを受けていて、なんとも不思議な感覚となりました。

これは偶然なのか、それとも何か理由があってそういう風になったのか、
それは分からないのだけれども、今回参加した3つのプログラム、
それぞれが違ったものを扱っているはずなのに、
その根底の部分で共通した理念というか思想のようなものが感じられました。
なんというか、もし同じプログラムをそれぞれがくすり箱とは関係のない
別々の場でバラバラに行っていたとしたら、
今回のような相通じるものを感じたかどうか、、、
いや、たぶん感じなかったのではないかなという気がします。

とはいえこれが何を意味するのかは分かりません。
が、今回で7回目のセミナー受講、
しかも全ての回に全日参加という皆勤での参加の自分が、
初めてこういった感覚になれたということ、
それはとても素晴らしいことなのではないかと思います。

もしかすると、講師陣の方々にとっても、参加者の皆様方にとっても、
この『芸術家のくすり箱』という活動の理念が深いところで
浸透しつつあることの表れであるのかもしれません。

やはり、継続して活動してきていることが、
ここにきて実を結びつつあるのかもしれません。


が、それだけに、今がとても大切な時なのだとも思っております。

多くの人々の意識の中に定着してくる、ということは、
継続だけを目指してはいられなくなってくる訳ですから
(や、もちろんこれまでのくすり箱が継続だけを目的としていた
訳ではないということは重々承知の上ですが)、
何かしらのプラスαというか、この活動を更新させてゆくというか、
そういった考え方が必要となってくるのだと思うのです。

なので自分も、この活動にプラスになるであろうことがもし浮かびましたら
提案してゆくつもりですし、また、実際にアクションも起こしてゆきながら
可能な限りの尽力を致してゆくつもりです。

という訳で、どうぞ今後ともよろしくお願い致します!


最後に、各プログラム講師の方々及びお手伝い頂きました皆様方、
そして会場へお越し下さった全ての参加者の方へ、心より御礼申し上げます。

ありがとうございました!

横山 真

「懐かしい遊びと劇ごっこ」大曲編


遅くなりましたが
6月15日(金)出前プログラム研究会「懐かしい遊びと劇ごっこ」花いちもんめ大曲での本番の報告です。
参加メンバーは、かと れあさん(プログラムリーダー)、長保めいみさん、船渡代志子さん、白鳥英一さん、斉藤裕亮さん(音響)、タムラミキさん(ARCT事務局)上島奈津子の総勢7名。
5月に老人福祉施設花いちもんめ赤井で行われたプログラムをブラッシュアップしての本番。
懐かしい遊び→お手玉
劇ごっこ→「金色夜叉」「愛染かつら」
利用者さんが若いころからなじみあるものばかりを集めたプログラム。
前回よりもより分かりやすく、
より演劇に特化して持って行きましたが、利用者さんの反応が予想以上に良くて私たちもびっくり。
普段どちらかというとおとなしめの方が多いように思われた大曲の利用者さんなのですが、
お腹をかかえて笑ってくださる方もいて
(初めての反応!!)
手ごたえを感じました。
中でも盛り上がったのが「金色夜叉」。
まずはARCT役者陣で貫一お宮をシリアスに演じ、
その後職員さん扮するお宮さんを迎えてなんと3回も同じシーンをやりました。
繰り返すことで利用者さんにも物語が馴染むよう。
最後には7人のお宮がぞろぞろぞろと登場。
白鳥さん扮する貫一を振りまわしました(笑)
このシーンは本番当日、利用者さんがお昼寝中の1時間のあいだに、かと れあさんの演出にて作り上げられました。
今まで4本のプログラムが花いちもんめで行われていますが、
職員さんと稽古をご一緒するのはこのプログラムが初めて。
新しいコミュニケーションが生まれ、共にひとつのプログラムを作っている一体感が生まれました。
それを最も感じたのがエンディング。
もともとはARCTメンバーだけで歌って踊って終了する予定だったのですが、
職員さんたちが歌いながら一緒に入ってきて
その場で振付を真似して踊ってくだすったのです!
華やかなエンディングとなり、
個人的にも感動!!
こういう終わらせ方もあるのかと
私たち自身発見がありました。
赤井の利用者さんにも修正したプログラムをお見せしたい!!
ということになり
7月末に再度赤井でやることに決定しました。
赤井リベンジ編です!!
本番が待ち遠しい。
上島奈津子(俳優) 

6/27(水) 多夢多夢舎「ダンスのじかん」

6/27(水) ARC>T出前部 「ダンスのじかん」 @多夢多夢舎中山工房

■ファシリテーター:千田 みかさ(すんぷちょ)

これまでなかなかスケジュールの都合がつかず、
ずっと参加できずにいた多夢多夢舎中山工房(障碍者支援施設)
にて行われている「ダンスのじかん」
今回、ようやく参加することができました。
ちなみに、今回はメインのファシリテーターである
千田みかささんの補助者としての参加です。

や、もう、なんというか、
「なんなんだこいつらは!面白すぎるぞ!」
としか思えなくなるくらいに
あの場に身を置いていることが楽しくて楽しくて仕方がなかったです。
なのでそのエネルギーに触発されてしまい、
「ぜってー負けねぇ!」とばかりにこちらの方もスイッチが入って、
ガキみたいにはしゃいでしまいました。
その様子は、一緒に補助者として参加していた他の方達曰く
「あんな横山さんは初めて見た」と言われるくらいの
はじけ具合だったとのこと(笑)

が、自分としてはそんなに無理をしていた感覚は一切なくて、
なんだか子供の頃に友達とムキになってごっこ遊びをしてた時のような、
そんな感じに全身全霊で楽しんでいただけなんです。
たぶん、多夢多夢の皆さんの持つあの奔放な空気が、
自分の持っていた「男子」の部分を引き出してくれたんだろうなと、
そんな気がしています。

いやはや、三十路を迎えてから、
あんなにも素敵な遊び相手を得ることができるなんて、
自分はなんて幸せ者なんだろうか。
本当に、あんな感覚を思い出させてくれた多夢多夢の皆さんには
心から感謝したいなと思ったし、だからこそ、
次回参加するまでに、こちらからももっともっと楽しいことを
彼らにお返しできるよう、色々と考えておこうと思ってます。


さて、参加しての感想としてはそのような感じではあったのだけれども、
では補助者としての視点で考えてみた時にはどうであったのか、なのですが、
やはり今回は何もかもが初のことだらけであったため、
場の進行についてゆくので精一杯な感はあったかなと、
そんな風に思ってます。
全体の流れや状況をちゃんと把握しようとする努力は
常に持ってはいたのですが、しかし、全体を見渡し、
その場その場での適切な判断を下せるだけの余裕は
持ててはいなかったのが正直なところです。

まあ、とはいえ自分としてはみかささんの進行を心より信頼していたため、
全体を把握し切れていないことをそこまでネガティブにはとらえてはいませんでした。

むしろその立場を利用して、
あの場の一人ひとりと全力で向き合い、
それぞれの性格や特徴を把握することに徹するようにしてみました。
そのお陰で、あの場にいた12人の方達一人ひとりとの
呼吸の取り方のようなものを完璧に理解、、、
とまではさすがにいかなかったものの、
それぞれとどう遊んだら楽しいのかな、
というところに思いを馳せられるくらいにはなれたかなと思っております。

なので次回参加した時には試しにそれを実践してみたりしながら、
お互いの関係を深め合ってゆけたらいいなと、そ
んなことを考えておりますし、
そうしながらゆくゆくは自分もファシリテーターとしてこの場に参加し、
色々遊んでゆけたらいいななんて、思ってます。


それにしても、ご本人にも話したのだけれども、
みかささんの指導者としての考え方というかスタンスは、
もしかするとこんな言い方をしてしまうのは先輩に対して
不遜なことなのかもしれないのだけれども敢えて言いますが、
本当に自分と似ているなぁと、そんな風に感じておりました。

その場で起こったこと目に入ったものはひとつたりとも流さないところとか、
予め立てたプランのようなものをその場の状況次第で
惜しげもなく手放してしまうところとか、
イレギュラーが大好物なところとか、、、
もう、その一つひとつがわかり過ぎるくらいにわかるので、
なんだかもう、その様子を見ていて楽しくて楽しくて仕方がありませんでした。

だからこそ、そんなみかささんの進行を見ていて学ばされる部分も非常に多かったです。
「そうか!そんな手があったのか!」というような瞬間がいくつもあったので、
そちらの意味でも今回は参加してよかったなと思っております。


こんなにも収穫の多い、楽しくて素敵な時間を過ごすことができ有り難い限りです。
ぜひまた参加したいと思っております。

どうもありがとうございました!

横山 真

2012年6月27日水曜日

名古屋といえば七ツ寺

SENDAI座☆プロジェクト『ハイライフ』旅公演はつづいております。
きのう6月25日に小屋入りしました。
七ツ寺共同スタジオは大須観音そばのアーケード街から路地へはいった住宅街にあります。











仙台でたとえるとサンモール一番町商店街近辺の雰囲気でしょうか。
歴史と愛情がたっぷり染み込んだ民間劇場です。



照明の仕込みでは、鉄製の紅い脚立が林立してますね。綺麗だな。

さて本日26日、初日の幕が開きました。
初めての名古屋公演で緊張しました。。。が、終演後にはお客さんたちとにぎやかに乾杯できました。

素敵な小屋です、ほんと。
あとは明日のマチネを残すのみ!がんばろう。


演出 伊藤み弥

2012年6月25日月曜日

兵庫県立ピッコロシアターへ

SENDAI座☆プロジェクト公演『ハイライフ』は仙台公演のあと、
尼崎、名古屋へツアーに出ました。
6月22日、尼崎に到着。
塚口駅前の掲示板にはポスターが貼られていて、ちょっと照れました。



昨年9月の『十二人の怒れる男』公演からまだ1年も経っていないうちに、また芝居を持って
ピッコロのみなさんや関西のお客さんに会いに行けてうれしかったです。
今回は「むりやり堺筋線演劇祭2012」に参加する形となりました。
このような機会を与えてくださって、有り難いことだなあと感じました。


ピッコロ劇団のみなさんのおかげで仕込みはてきぱきと進みました。
さすがのチームワークに感謝感激です。




23日と24日に3回公演を行い、おかげさまでほぼ満席となりました。
打ち上げでは大入り袋が配られました。
館長さんはじめ、スタッフのみなさん、そしてピッコロ劇団のみなさんどうもありがとうございました。

この夏にはピッコロシアターと10-BOXの協働で『扉を開けて、ミスターグリーン』公演が製作されます。
ピッコロシアターの演出家眞山直則さんと俳優の吉村祐樹さん、仙台の俳優戸石みつるさんがコラボします。
9月に尼崎と仙台で公演が予定されています。こちらもたのしみですね。

震災がきっかけとなって結ばれた関西と東北の縁ですが、
これからも舞台を通じて息の長い交流をしていけたらなあと思います。

またお会いしましょう。

演出 伊藤み弥

2012年6月19日火曜日

ケラさんと出会った♪

6月16・17日、ウォーキングARC>T「ケラリーノ・サンドロヴィッチと出会うと…」に参加しました。
東京にいたら、ケラさんと出会って交流するなんて夢のようなことなので(前回WS講師の長塚圭史さんもそうですが)、「どんな人なんだろう!?」という純粋な興味から参加させていただきました。

初日のワークショップでは、ケラさん、ナイロン100℃の峯村さん、村岡さん、廣川さん、植木さん、そして舞台監督の福澤さんが、自分のこれまでの歩みや劇団との出会いについてお話してくださいました。
舞台に上がる姿や、メディアを通して見ると遠い人に感じるものですが、どの方も意外にも普通で(笑)、とても人の良い方々でした。
夜の交流会まで、ざっくばらんに「人対人」としてお付き合いくださる皆さんに、嬉しい気持ちで1日目が終了しました。

2日目は、別役実さんの戯曲をテキストにしてグループごとに読み合わせをしました。
なんとなく「ケラさんの演出は、それはそれは特別な、奇想天外なやり方があるのではないか」と身構えていましたが、意外にも地道な作業でした。
ケラさんの特別なフィルターを通した面白さを、演者に分かりやすく伝えることによって、脚本がどんどんドラマになっていきました。
参加者の本読みも面白かったですが、やはり劇団員の皆さんはケラさんの意向を汲むのが早く、自分の持ち味でさらに味付けする相乗作用があって、チームでいる強さや面白さを目の当たりにした気がします。

僕は普段、タイ舞踊家として活動していますが、同じ表現者としてケラさんはじめ皆さんを人として好きになりました。
1人1人が芝居と、面白いことへ真摯に向き合う姿が、とても素敵でした。
そういう当り前だけど一番大事な部分が、トップで活躍する人たちにはやはり在るという発見が、僕にとって今回ワークショップに参加しての一番の収穫です。

ケラさん、峯村さん、村岡さん、廣川さん、植木さん、福澤さん、お忙しい中、本当に貴重な時間をありがとうございました!!!


タイ伝統舞踊家  土屋悠太郎
活動ブログ『タイ舞踊の名刺web』

2012年6月14日木曜日

6/3とっておきの音楽祭出演!


昨年に引き続き、多夢多夢舎中山工房の「ダンスのじかん」のみなさんと、
すんぷちょ・千田みかささん、
漣なみちゃん・まめちゃん・上島奈津子さん・高橋彩さん、
が、とっておきの音楽祭へ出演しました。

今年で12回目を迎える「とっておきの音楽祭」
バリアフリーを目指す街なかの音楽祭としては、日本最大規模だそうです。
(とっておきの音楽祭、HPより引用させていただきました)

定禅寺通り、東京エレクトロンホール横の定禅寺ビル前で、
MKS52(えむけーえす・ふぃふてぃーつー)=多夢多夢舎メンバーのステージ。
グループ名は、メンバーみんなでつけました。当日パンフレットのグループ紹介は↓

【A○B48を凌駕するMKS52。仙台初の野外イベント参戦決定。あなたは伝説の生き証人になる…】

ステージ開始前に、わくわくダンスに参加していただいているSさんと会場で遭遇。
なんと飛び入りでMKS52に参加していただきました!

「男性陣は椅子に座っているところからスタート」・・・のはずが、
音楽がかかるとみんな立ち上がっておどりだす。
セクシーガールの音楽にあわせて、女性陣も登場するはずが、
男性陣の勢いにおされて「わーーー」っと登場。

その勢いは、最後まで続きました。
構成の中の「静」の部分はもちろん「静」ですが、
そのあとの「動」への反動がはんぱない。
最前列のカメラマンさんに突っ込んでいく方まで。
みんなで楽しくダンスをしました。

ちなみに、MKS52の前のグループでは、
あるくと体操を作曲していただいた、いがり大志さんが合唱の指揮をされてました♪
(いがりさん、ごめんなさい!写真を撮りそこねました・・・)

多夢多夢舎さんでの「ダンスのじかん」「美術のじかん」は、
これからも続きます。ぜひ、みなさまもご参加ください。

わかやなぎよしみ(サイダーZ)

2012年6月12日火曜日

「音楽で遊ぼう」稽古スタート!




すんぷちょの千田みかさです。「音楽で遊ぼう」プログラムチーム通称ライオンキングに参加しています。

今日は初めての稽古だったのですが、楽しかったです。
声楽家の美和さんが、発声練習もなく、いきなり瀬川まーちさんに「このソロ歌って」
と言ったり、「聞こえる音をテキトウに歌って」と言うので、びっくり。意外におおらかな指導なんですね!
歌は簡単ではないですが、挑戦しがいがあります。
明日6/12の稽古は行けないのが残念です。次回が楽しみ。
歌っているうちに、音楽遊びのアイディアも浮かんで来ました。子どもたちが楽しく参加して音楽を体感するプログラムになりそうです。

千田みかさ

2012年6月2日土曜日

ARC>Tメンバーの 手代木正太郎さんが本を出版

TheatreGroup"OCT/PASS"のチラシの絵でも知られている
微塵流の手代木正太郎さんが
第9回講談社BOX新人賞Powersでtalentsを受賞し
柳生浪句剣 (講談社BOX) [単行本(ソフトカバー)]を出版しました


微塵流は、クオータースタジオでの「ちいさな演劇展」に参加していただいた団体です
手代木さんは、画家、劇作家、演出家としても活動中です。
興味があったら是非見て下さい。
情報提供 Gin's Bar 井伏銀太郎

SENDAI座☆プロジェクト 尼崎公演 記事

SENDAI座☆プロジェクト『ハイライフ』の
尼崎公演まで
あと20日となりました。
仙台でも 初日15日を前に
稽古が佳境に入っていることと思います。

関西では
「むりやり堺筋線演劇祭」で繋がった東北と関西の演劇
という表現で
いくつかの公演をまとめて情報発信しておりますが
そのうち 3社の記事が出ましたので
ご報告いたします。

これらの記事が後押しになって
集客に繋がることを願っています。

ご報告まで。