2011年10月12日水曜日

七ヶ浜七ヶ月目

10月12日
名古屋からお手伝いに来てくれた林さんと七ヶ浜に行って来ました。案内してくれたのは、塩竈市在住の及川さん。小さい時から七ヶ浜はよく釣りに来る場所だったそうです。
菖蒲田浜は毎年、海水浴で賑わう場所。私は25年くらい前に七ヶ浜町で小学校に勤めていましたが、生徒と一緒によく来た場所です。
家があったはずの場所は、土台だけが残っていました。
あまりの光景に言葉をなくしていたら、1人のおじいさんが話しかけてくれました。
「初めて来たんだ。」震災後、初めて住んでいたところを見に来たということでした。
次々に話してくれたのは、
家を全部流されてしまったこと、
今は仮設住宅に住んでいること、
揺れた時は家にいて、すぐ息子さんが迎えに来て仙台まで避難したこと。
おじいさんは杖をついて、今から妹の家に行くんだ、と歩いて行きました。
その後、作業中の男性にも話しかけられました。
このあたりの片付けは、ようやく4日前に始まったとのこと。
びっくりしました。
私の住む塩竈市では、もう何ヵ月も前にすっかり片付いた、と思っていたのです。隣の七ヶ浜町の様子は全く知りませんでした。
そこから見える3階建ての町営住宅は3階まで津波が来たとのこと。
つぶれた車が何台もありました。
流された家がそのまま、まだある光景にもぎょっとしました。
失ったものの大きさをあらためて思いました。
まだまだなのだと思います。
知らなければ、思いを寄せることもできないと思いました。
おじいさんや地元の方と話ができてよかったと思います。私は、ただ聞いて頷くだけでしたが。
千田みかさ

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