2012年1月23日月曜日

牡鹿半島・日常の10%を交換する



















(私の個人的な活動の報告です)
1月21日、「スマイルエンジン山形」に参加した。
母校である東北芸術工科大学と山形大学が提携して運行している
ボランティアバスで、毎週土曜日、学生、教職員、一般の方を乗せて
現在は牡鹿半島で活動している。
私の友人もアウトドア義捐隊で東松島市へ毎週末通っているが
まだ沿岸部は泥も瓦礫も
どうにもならない家もどうしていいかわからない家も残っている。

瓦礫 というが、かつては家だったものだ。誰かの日常だったもの。

今回の17歳の高校生から76歳まで参加者がいて
ミッションは集落の区長が住民の意向を聞いて、牡鹿半島の
ボランティアセンターへ依頼、その内容を受けたものだった。
今後、納屋を建てるために小さな破片からコンクリートの塊まで
取り除いてほしいとのことだった。
かけらを見るだけでも悲しい気持ちになる。と。

重機が入りづらい段々畑のような形をした集落。
土に混じったガラス片や瓦屋根のかけら、木片
最後の仕上げはやはりの人の手の力による。
















休憩の時間に海を見ると、海の中に駐車禁止の看板がある。
家の目の前が海ですぐ船に乗って出かけられる、漁業の町。
おそらく、看板まで船着き場だったのだと思う。

片付け作業も個々のニーズに合わせて行われてきている。
今後のために、と言われるミッションは、作業をする者にも少しだけ
未来を渡してくれる。

スマイルエンジンは作業終了後に必ず、振り返りとディスカッションがある。
その時、「受けたもの」や経験を一人で持ち帰らないため、情報共有、
そして未来を考える。
今回のテーマは「若者」について。
教職員、学生、会社員、フリーター、40代、30代、20代、、、
それぞれの立ち位置から考える「若者」
現在の社会を認識すること、そして今後の未来を考えるヒント。
私は初めて参加したが、学校や会社などある一つの枠にとらわれない
人同士のコミュニケーションの場がそこにあり、とても有機的な人のつなぎが見えた。


失われた日常をこれからどのようにみつめて、うみなおしていくか
物質的な作業と同時に思考の構築をしていく作業を
スマイルエンジンで学ばせていただいた。

川村智美

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