2012年11月23日金曜日

「おこんじょうるり」福岡小学校に出前





かと れあです。
11月10日㈯に朗読劇「おこんじょうるり」の出前に行きました。
福岡小学校のPTAの方が、東北大学演劇部からアルクトのことを聞き、演劇の出前依頼をしてくださいました。
子どもたちが育てたもち米で、餅つきをする収穫祭の時に、演劇をみせたいと企画されたそうです。
上演後は私たちもお餅や豚汁をいただきました。
学芸会は全学年、演劇で、他の学年の芝居にもキャストやスタッフとして関わる小学校なんだそうです。
「おこんじょうるり」は朗読劇ですが、かなり演劇的に創って上演しました。
反応が良くて、特に一年生は歓声を上げていました。
小学校での演劇体験。自然とのかかわり、そして伝統芸能。子どもたちは、感性豊かにたくましく育っていくだろうと思いました。
次は演劇を届けたい、と思いました。
そしてこの「おこんじょうるり」も朗読劇から演劇にしていきたいと思いました。
イタコ        熊谷由海
おこん       永澤真美
藤太と仲間2    大久保遊人
オトク        かと れあ
サムライと仲間1  安藤友春
腰元とナレーター  上島奈津子
作曲         大久保雅基
音響、照明     タムラミキ
事務局       千田優太

2012年11月22日木曜日

多夢多夢舎中山工房10周年記念イベント「tam tam 10」

「ダンスのじかん」と「美術のじかん」でお世話になっている
多夢多夢舎中山工房さんが、今年で設立10周年を迎えます。
それを記念して、記念イベントである「tam tam 10(テン)」が
開催されることになりました。

アルクトとしても、
みやぎNPO夢ファンドさんより助成いただいた
「震災から学ぶ、障がい者とまちをつなぐアート活動」の一環として
関わらせていただいています。

多夢多夢舎のみなさんが開発した新ブランド「tam tam dot」の展示即売会や、
食香房たむたむ亭での特別ランチの提供、
昼の部と夜の部のライブパフォーマンスなど、
見どころ盛りだくさんです!

みなさま、是非この機会に、
多夢多夢舎中山工房まで足をお運びください。
以下、「tam tam 10」のチラシより引用させていただきます。

多夢多夢舎中山工房10周年記念イベント「tam tam 10」

【LIVE】
昼の部:13:30〜14:00
夜の部:19:00〜20:00

11月23日(金・祝)
昼の部:岡崎秀明(三味線)、葛西友彦(うた)
夜の部:リーディングオムニバス「夢・ゆめ・ユメ」(出演:上島奈津子、熊谷由海)
11月24日(土)
昼の部:岡崎秀明(三味線)、多夢多夢舎中山工房舎員(パフォーマンス)
夜の部:リーディングオムニバス「夢・ゆめ・ユメ」(出演:上島奈津子、熊谷由海)
11月30日(金)
昼の部:ムッシュけん(シャンソン歌手)、葛西友彦(うた)
夜の部:ダンスパフォーマンス「トッケビダンスvol.2」(出演:千葉瑠依子)
12月1日(土)
昼の部:荒利美(手作り楽器演奏家)

※夜の部のみ、ライブチケット2,000円(ワンドリンク付き)です。

【GOODS】
tam tam dot製品展示即売会
販売日:11月23日(金・祝)〜12月1日(土)(11月25,26日はお休み)
    11:00〜18:00 たむたむ亭2階にて
米袋を利用した可愛いクラフトグッズを展示販売!
作り手のリズム、息づかい、一筆にこもったよろこびが感じられる
「tam tam dot」のオリジナル商品です。

【FOODS】
食香房たむたむ亭
ランチ:11:30〜13:30(ラストオーダー13:00)
身体と心にやさしいごはん。
旬の食材を使った特別ランチを限定30食で提供いたします!
(800円/売り切れ次第終了)

ナイト:18:30〜21:30(19:00〜20:00ライブのため中断)
ドリンクとおつまみセット(500円〜)をご用意しております。

【お問い合わせ】
特定非営利活動法人 多夢多夢舎中山工房
宮城県仙台市青葉区中山2丁目18-5
tel:022-277-0081
fax:022-277-8809
mail:tamutamusha@yahoo.co.jp

2012年11月20日火曜日

見続けるということ


先日、一年以上ぶりにアウトドア義援隊有志の活動に参加した。
アウトドア義援隊は震災当時、倉庫での仕分けや泥かきボランティアに始まり、
その後、有志が集まり、ボランティアセンターから個々の家のニーズに応えると
いう形になった。
泥かき、家の解体、庭の掃除、お茶っこ飲み、時の流れによって変わる
生活の変化やニーズに対応して
毎週末から月に一、二度、山形を中心に大阪、関東から様々な職業の方が
集まって活動をしている。
Facebookが掲示板となり、情報や活動報告を共有している。
何のつながりもなかった者たちが泥を通じてつきあい、ごはんも食べる仲になり、
東松島や石巻の家と家族のような関係となっている。
私は昨年の初夏に参加をして以来、タイミングが合わずに、
ただ活動報告を見守っていて歯がゆかった。

1度、山形大学と東北芸術工科大学の提携プロジェクトの
スマイルエンジン山形にも参加した。
スマイルエンジン山形が掲げる「Smile Trade 10%」
ー日常の中から色々な時間を少し集めると、継続したサポートを無理なく続けていくことが可能になる。みんなの日常が、みんなの未来の日常を助けて創り上げるー
アウトドア義援隊有志の活動もまさにその通りで、
日常の時間を持ち寄り、共に活動する。内容をシェアし、対話をする。
続けてつながっていくことが寄り添いになっている。
その積み重ねが未来の日常をつくっていく。



ARC>Tは
「東日本大震災を機に失われた文化・芸術に関するひと・まち・場の再生と東北復興に向けた諸活動にアートを通じて寄与するため、また、それに必要なネットワークづくりを推進するため」
に活動が始まった。

ARC>Tのメンバーは被災状況が複雑で家族を失っている人もいれば、
ずっと何もできなくなった人も、早くに活動を始めた人いる。
ARC>Tはネットワーク体で、活動も気持ちもメンバーによって様々だ。

出前活動によって日常のニーズが顕在化し、その声に応えていく活動も増えてきた。
今、三年目に向けての話し合いを三ヶ月近く続けている。
街の復興とともに日常も変化し、もちろんメンバーの生活環境も変わっている。

設立してからずっと、メンバーの変化を観察している。
もちろん自分の生活環境も変わり、自分自身の変化についてもみつめている。

アーティストの創作や創作意欲の復帰は、
失われた文化・芸術に関するひとの再生になってきていると思う。

失われた文化・芸術に関するひとの再生の次のステップは
この場の未来をいかにつくっていくか
にある。

アーティストが生活しているこの場が今、どのような状態なのか、
住んでいる場所のことを、意識して考えられているだろうか。

「自分がどうすれば良いのか」と、まださまよっているアーティストもいる。
住んでいる場所のことを意識すること、は
おそらく「自分がどうする」ことの前に、
住んでいる場所を知ること
住んでいる場所と対話すること
が、まず先にあるだろう。
「自分がどうする」では、そこには「自分」しかいないのではないだろうか。

「何かできることはないか」という気持ちが、
場所に寄り添うことができていただろうか
と振り返る。
自分の場所を求めているだけなのではないかとさえ思った。


この場の未来をいかにつくっていくか。
これはとても長い道のりで
ARC>Tは設立時に2年と定めたが、
2年では入り口をつくるための石をどけたくらいだろう。


島田誠さんの「蝙蝠、赤信号をわたるーアート・エイド・神戸の現場からー」をようやく読む。

冒頭、

「志をもって」ということは、
現代では「闘う」ということと
同意義ではないか
今井康之

とある。


ARC>Tはネットワーク体でありながら、さまざまな可能性をつくってきた。
今のシステムは、可能性の入り口を広げる今だけのもので
これからは入り口から続く道をつくっていくシステムつくりになっていく。
ネットワーク体であり、ARC>Tとしてのビジョンは
「東日本大震災を機に失われた文化・芸術に関するひと・まち・場の再生と東北復興に向けた諸活動にアートを通じて寄与するため、また、それに必要なネットワークづくりを推進するため」
とありながら、所属するメンバーにゆだねられている。
活動も気持ちもメンバーによって様々であるが、
何を意識して考えて活動するのか。
この2年をどういう2年にして次に積み重ねるか。


日常のニーズが顕在化した今、何かできることはないか
と活動を活発にするアーティストもいれば
ネットワーク体としてつながる部分、会議やメルマガにも
無関心になっていくアーティストもいる。
支援されることに関心があるアーティストもいる。


少なからず意識は風化しているように思う。


私はARC>Tにいながら
自分が家を失い、家族を亡くした者として
ARC>Tが、この場にいるアーティストたちが、
どのように日常の未来をつくっていくのか見続けようと思っていたが
一年9ヶ月しか経っていないのに
風化した景色に折れて、闘いに半ば敗れている。

川村智美

(写真は石巻市・実家にて。津波の時に園児が2階に避難していた幼稚園と託児施設は1年8ヶ月を経て解体。今度行くときには更地になっていると思う。)

2012年11月19日月曜日

11/14 せんだい若者サポートステーション 



せんだい若者サポートステーションに
体も心もやわらかく ストレッチ&ダンスの出前に行ってきました。
ARCTからは私矢野と瀬川まーちさん、事務局高橋彩さん。
サポステスタッフ2名とWS参加者は7名でした。
ここのところ会場の広さに対しちょうどいい人数で安定してきている感があります。

今回のメニューは自己紹介、ストレッチ、バレエ基礎、歩く、ダンス(ロシアの踊り)。
「歩く」についてUPしていませんでしたが、今回で3回目になります。
「自分が考える美しい歩き方で歩いてみよう」ということで、
前回までは、歩いている様子をビデオ撮影して客観的にみてもらいました。
今回はペアで、ダメだしをしてやり直し。
多く出ていたダメは「視線を上げて」
他には「もっと手の振りを大きくした方が躍動的に見えるよ」
とかダメもわりと自由にポンポン出てきます。
和やかなやりとりの後のやり直しは皆明らかに違う歩き方。
そして、直しがあっても、それぞれに個性的な歩き方。
サポステの皆さんは、演劇WSもやっていて
ストレッチと両方受けている人もいるそうですが、
ストレッチ&ダンスを始めた当初は
自己紹介のポーズもすっと出てこず、
人前で何かやったり話したりが苦手な人が多いのかなあと感じていたのが、
びっくりするくらい体も心もうち解けて、
声も出るようになってきたなとうれしく思いました。

そして、久しぶりにやったロシアの踊りは
このWSが始まったはじめの3か月でやった踊りですが、
1名以外はみんな初めてやるのに、
一発OK!!
今回12回目のWS、
月に一回の実施でも一年の積み重ねはとても大きいのですね。

最後に皆さんが感想を発表してくれるのですが、
自分は相手の言葉を受けて感想をまとめるのが苦手なので、
10月からは、私がバレエの先生になるに至った経緯をお話ししています。
演劇の人のようにドラマチックに上手にお話しは出来ません。
つらつらとあったこと思いだしながらお話ししているだけですが
とにかくとにかくサポステメンバーを応援したいのです。

ヤノバレエスタジオ&アーツ
矢野文子

2012年11月10日土曜日

風景を聴く〜サウンドスケープの探検〜

11月8日、9日と2日間にわたって東京から牛川紀政さんをお招きして音響ワークショップを行った。

今まで耳には入ってきているはずなのに
切り捨ててしまっている音たちに耳を傾ける。
今までと同じ場所のはずなのに
こんなにも世界が広がるのかと
音響という世界の奥の深さを実感した。

目に見えない世界だからわかりづらいかもしれない。
でも確かにそれは存在し
こんなにも人を動かすのかと再認識した。

牛川さんは、また来たいとおっしゃってくださった。
何度も訪れてくれている砂連尾さん。
この地でつながり、この地で何かが生まれる。
今回のワークショップで得たものを
多くの地元の人に伝えたい。


事務局担当
千田優太

2012年11月7日水曜日

雄勝法印神楽












11月4日。
石巻市雄勝町 新山神社本殿再建の奉祝祭。
雄勝法印神楽の奉納をみてきました。

雄勝法印神楽はとてもアクロバティックで朗らかなお神楽です。
土地の人の血に息づいてる神楽のように感じます。
この日も津波の痕跡の中にポッと人の賑わいが生まれていました。

私事ですが、このお神楽との縁を結んでくださった
10-BOX2代目工房長・八巻氏とのメールを一部紹介します。

大沢佐智子

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

八巻氏からのメール

(移動式神楽)舞台を作るに当たり最初に案内してもらった新山神社は、
ご神体だけが残ったこと。
隣の小学校から、いったん屋上に避難した児童が
神社からあの急こう配を駆けのぼり助かった話。
先生が「みんなランドセルを捨てろ!」と叫んだこと。
その後、自分でもその道を歩いてみたいと思い、行ってみたらランドセルを一つ
拾ったことがありました。涙がいつまでも止まらなかった。

雄勝は継承されるお神楽の中でも独特です。
これで4か所目の再開になります。こんなに早いスピードで実現するとは信じら
れない思いです。
とにかく、かっこいいし、素朴の中には洗練されたら失われる要素があると思い
ます。現代のものと同じく大切に、そしてそこに眠る要素を学び取り、咀嚼した
いと思います。

http://recorder311.smt.jp/

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■